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昔の家庭科
2010年10月29日金曜日
クラインの壷(岡嶋二人)
前に読んだのは何年前かな、くらいの再読。本棚で黄ばんでる文庫本を久々に読んだ。
細部は忘れてるにしても基本の流れは忘れられない。その上で読んでも夢中になってラストまで目を離せないこの魅力はもうすごい。最初はざっと目を通すだけにしようって思ったんだけど結局始めから終わりまでのハマり方してしまった。
自分の場所を失う恐怖がじわじわ迫ってくる。終わりまで読んでしまっても、例えば警告に関する残された疑問が、本当に表面上の終わり方で合っているのかっていう怖さを生み出しもする。現実世界、虚構世界、境界線の世界、にそれぞれ仕掛けられた三重の迷路に連れて行かれる。
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