2011年5月31日火曜日

ジーヴズの事件簿(P.G.ウッドハウス)

ジーヴズの事件簿 才智縦横の巻
(P.G.ウッドハウス/岩永正勝・小山太一 編訳)
文春文庫

すごく面白かった。人がよくて間抜けな若き英国紳士バーティに仕える「機略と手際」がモットーの従僕が、かのジーヴズ。ご主人にふりかかったあらゆる難題を自然に、さりげなく解決してくれる。何といっても主人を「調教」するコツをよく心得ているので。

短編集で以下の7編が入っている。どれもバーティが「一応」主人公として語っているが最後のだけはジーヴズによる語り。


  1. ジーヴズの初仕事
  2. ジーヴズの春
  3. ロヴィルの怪事件
  4. ジーヴズとグロソップ一家
  5. ジーヴズと駆け出し俳優
  6. 同士ビンゴ
  7. バーティ君の変心


ポッドキャスト「The Classic Tales Podcast」で聴いた中に「Jeeves Takes Charge, by P.G. Wodehouse」(ジーヴズの初仕事)があり(細かい部分は聞き取れなかったんだけど)、これを聞いてなんかすごく面白そうだったので本を読みたくなって。

ところで本の後ろの紹介文には「執事」とあるけど作品中では「従僕」と書かれている。執事というとずっと家にいるイメージだけどジーヴズは旅行にもお供しているので、執事とはやっぱり違うんだろうなと思う。



2011年5月30日月曜日

ドリアン・グレイの肖像

ドリアン・グレイの肖像
(ワイルド/仁木めぐみ 訳)
光文社古典新訳文庫

読み応えバッチリ。青年ドリアンの美貌ゆえの転落の物語という単純な言い方ではあらわせない。「転落」って言葉も正しいのかどうかわからない。

画家バジルのドリアンへの思い入れとヘンリー卿の妖しい言葉。この二人の友人の心がドリアンを導いてしまったとも言えるし、それともドリアンに単に気付かせてしまっただけなのかも。どちらにしてもドリアン自身の人生によって物語は破滅に一直線に向かっていく。

途中に出てくる宝石収集に出てくる話とかヘンリー卿から借りた本の中に出てくる人の話など沢山並べられていてそれぞれで独立した物語になりそう。




2011年5月26日木曜日

オーディオブック:The Most Dangerous Game

The Most Dangerous Game 59分
The Most Dangerous Game (Unabridged) - Richard Connell
タイトルと絵と値段とナレーターの声が気に入って購入。いやでも英語は難しくてよくわからなかったんだけどね。タイトルのゲームが何を指しているかがよく理解できた程度。でも内容が好みだし語りの雰囲気もとてもいいんで何度も聞ける。

1924年の作品でネットにも載っていたので読んでみた。やっぱ難しいので状況はよくわかってないけどとりあえず全体の様子は掴めたかなとは思う。割に読みやすい気がした(わからんなりにも)。
( Richard Connell )



The Monkey's Paw 27分
The Monkey's Paw (Unabridged) - W. W. Jacobs
同じナレーター(B. J. Harrison)で他にもいくつかあったのでこれも購入。有名な「猿の手」というお話。上記のオーディオブックと二つ合わせてもAudibleでは1ドル以下だった。こちらも英語がまだ私には難しいんで文も読む。iBooksのストアにも置いてあったので今回はそちらで。実は前にも読んでるんだけどね。未だまだまだ。

( W. W. Jacobs )

このナレーターの人のpodcastもあり。本の朗読。難しいから聞き流しなんだけど。何か面白い本をみつけられるかもと期待して。
The Classic Tales Podcast
The Classic Tales Podcast




他に最近聞いたオーディオブック
Strong Medicine 1時間37分
(CER3)殺人事件もの
Strong Medicine (Unabridged) - Richard MacAndrew
The Phantom of Opera 59分
(OBW1)「オペラ座の怪人」
The Phantom of the Opera (Unabridged) - Jennifer Bassett

2011年5月24日火曜日

嵐が丘(E・ブロンテ)

嵐が丘 上下巻
(E・ブロンテ/小野寺健 訳)
光文社古典新訳文庫

事前にオーディオブックを聴いてあらすじを知ってたから読み切れたのかも(Wuthering Heights:Oxford Bookworms Stage5)。始めの方の荒れた場面に戸惑わされるから。嵐が丘という名の屋敷には家政婦一人以外にはまともな人間がだれもいないように見える。この部分を我慢して読んでいって、キャサリンたちの子供時代の語らいが始まるとやっと物語に入っていけるような気がする。

とはいえ、ただただ圧倒されて、成り行きを見守ることしか読者には許されていないような感じがする。登場する人々の誰の心にも近づけない。同情さえ拒絶しているような小説に思える。環境も、人嫌いで変わり者の紳士ロックウッドさんさえ人恋しくさせてしまう「何にもない」ところ。自然は豊かというよりは厳しい。物語世界はこの地を一歩も離れることはない。登場人物に腹をたてたり気圧されたりしながら、読み終わってとにかくホッとしたっていうのが正直な感想だったりして。

上巻の途中で一か所だけだけど「ヘアトン」とあるべきところが「リントン」てなってた。翻訳の間違いかそれとも原作か。それとは別にリントンって名が姓にも名前の方にも使われててややこしいね。





2011年5月22日日曜日

The Thirty-Nine Steps

The Thirty-Nine Steps
( John Buchan )
(Retold : Nick Bullard )
OBW4 YL4 w17236

スパイもの。南アフリカから帰ってきた男(ハネイ)がロンドンの生活に退屈しきってしまい、戻ろうと決意した矢先に事件に巻き込まれてしまう。

ハネイはスパイ(スカダー)に見込まれて窮地からの手助けを頼まれる。スキャダーはロンドンに来るギリシャの首相暗殺計画を知ってしまったために命を狙われている。この首相は戦争回避の鍵となる人物で、スカダーは殺人者の手を逃れ暗殺計画の阻止をしなければならないのだと言う。ハネイはスカダーに協力するが、そのために自分自身にも大変な危険が迫ってしまうことになった。

場面がどんどん変わっていき面白かった。オーディオブックを先に聴いてはいたけど理解度がかなり足りなかったって読んでみてよくわかった。聞き間違いや聞き流ししてた。それに政治や会議の部分はほとんど状況不明だったんだなって。勘違いもしてたし。

有名な作品だったのね。「39夜」というヒッチコック映画にもなっているようだし。しかもその映画を元にブロードウェイで爆笑コメディ(!)の舞台もあるのだとか。そっちもなかなか気になる。




2011年5月21日土曜日

必殺シリーズのテーマソング

荒野の果てに(山下雄三)200円
荒野の果てに - 必殺!! 主題歌ベストセレクション ~裏稼業の哀歌たち~ - Single

久々に音楽ダウンロード。いいな〜これ好き。iTSにあって嬉しい。あと西崎みどりさんの「旅愁」があればいいのにな。

最近千葉テレビで再び仕事人シリーズが始まったので、テレビ埼玉(週5)、テレビ神奈川(週1)を合わせて1週間に11ドラマが見れる幸せ味わってる。テレビの録画機能とCATVに感謝。


山梨はCATV入ってないと民放2局しか映らない。子供時代は県外の親戚の家を非常にうらやんでいたんだよね。最初は1局だけだったし。その後UHF37チャンネルとかに2局目が。このUHFダイヤルをいじってるとどうかすると砂嵐ではあるがどこかの局で米アニメの「キングコング」をやってた。主題歌の一部を何気に覚えてる。

2011年5月18日水曜日

The Man in Brown Suit ほか。オーディオブック6つ

オーディオブック最近聴いたもの

Dracula (OBW2) 1時間13分
吸血鬼ドラキュラ。これは本の挿絵が好評なようなので(→SSS書評)そっちでも見たいな。
Dracula (Adaptation): Oxford Bookworms Libary, Level 2 (Unabridged) - Bram Stoker, Jennifer Bassett (adaptation)

Mary, Queen of Scots (OBW1) 1時間13分
メアリ・スチュアートの人生を本人の息子へ宛てた手紙という方式で描かれる。エリザベスとメアリの対立軸は昔読んだ山本鈴美香さんの漫画「7つの黄金郷(エルドラド)」でもちょっと触れてたのを見た覚えがある。詳しくはわからなかったけど名前だけはそれで知った。ウィキペディアで見ても人間関係や国の状態がややこしくてわからない〜。だれか(壮大な)少女漫画で描いてくれればいいのに。
Mary, Queen of Scots (Unabridged) - Tim Vicary

Robinson Crusoe (OBW2) 1時間10分
「ロビンソン・クルーソー」子供の頃読まなかったこういう超有名な物語を楽しめるのもなかなかいい。
Robinson Crusoe (Adaptation): Oxford Bookworms Library, Level 2 (Unabridged) - Daniel Defoe, Jennifer Bassett (adaptation)

The Thirty-Nine Steps (OBW4) 2時間13分
スパイものでちょっと難しかった。後半の大事なとこで状況がところどころ聞き取れてないー。3度ほど聞いたんだけどね。このレベルはまだまだかも。
The Thirty-Nine Steps (Adaptation): Oxford Bookworms Library (Unabridged) - John Buchan, Jennifer Bassett (adaptation)

The Man in the Brown Suit(Unabridged) 7時間59分
クリスティの「茶色の服の男」。さすがに難しい。直前に予習の読書済みなのであのシーンだな、このシーンだなということはわかる。読書の復習にもなった。
The Man in the Brown Suit (Unabridged) - Agatha Christie

But Was It Murder? (CER4)2時間11分
ケンブリッジリーダーズのレベル4のミステリーもの。拳銃で死んだ男は自殺か事故か他殺か。中年刑事が主人公で彼の家庭の様子とかも描かれてる。聴いてるだけだとどうも人物名が頭に入ってこなくてやや苦戦した。
But Was It Murder? (Unabridged) - Jania Barrell

オーディブルにOBW(Oxford Bookworms Library)の他にCER(Cambridge English Readers)も置いてあるのを知って大喜び。値段も3ドル弱の物が多い。どちらも英語学習者向けの段階別のもの。他にもうひとつMMR(Macmillan Readers)のがある。こちらは10ドル弱のが多くて割高感がある。易しい聴く素材に不自由なしのいい時代だな。

2011年5月17日火曜日

茶色の服の男(クリスティー)

茶色の服の男
(アガサ・クリスティー/中村能三 訳)
ハヤカワ文庫

ミステリというよりは冒険活劇。天涯孤独のヒロイン、アンが殺人事件の手がかりになりそうなメモを頼りになけなしのお金をはたいて無謀にも南アフリカへ向かう。事件の背後には大きな犯罪組織がありアンは幾度となく危険にさらされる。

こういうと昔の洋画のあわやモノっぽい雰囲気に聞こえるか。まあそういう風に描かれてはいる。アン自身もそういう映画にあこがれるノリであるし。でも最後まで謎の部分を引っぱってあっと言わせるさすが、な作品。テンポも良くて楽しかった。

これのオーディオブックを聴くために予習的に読んだの、こないだ。




FF3終了〜

結構時間かかっちゃった。やりながら寝ちゃったことも多々あり。「魔法陣の洞窟」ってのがどこにあるかわからなくて、世界中をさんざんさまよった挙げ句に元々の屋敷の地下だったというマヌケなことしてた。ちょっとやになってきたのはその時だけで結構ハマる。楽しかった。

「ちゅうだんセーブ」とかボス戦後にはいつも回復してくれたりアイテムの取りこぼしもラストダンジョンで用意してあったりとかなりな親切設計でやりやすくて楽しめた。

その「ちゅうだんセーブ」があるとはいえ、ラストダンジョンは長い長い道程なのでパーティー全滅に恐怖する。なんとか事なきを得たけど。全滅は序盤で2回くらいですんだ。クリアしたときのレベルは61と62。職業はナイト、忍者、竜騎士、賢者と基本的かな。あまりいろいろ試せなかった。

中盤では便利な風水士を使いっぱなしでジョブレベルが99になっちゃってこれ以上は増えないかもで魔界幻士に、でもラストダンジョンでは魔法系が二人だとキツかったのでナイトに変更。全員二刀流。ブランドランス、長老の杖、ルーンの杖がよく役立った。

次にやる時にはもっといろんなジョブを試したい。終わった後もそのレベルのままダンジョン手前まで戻してくれてやりこみができるようにもなってる。

2011年5月5日木曜日

最近聴いたオーディオブック4つ(OBW)

ここ最近 Oxford Bookworms のオーディオブックをよく聞いてる。英語が易しく速度がゆっくりでわかりやすいのと、値段が安い(Audibleで3ドル前後)ため。

The Picture of Dorian Gray(OBW3)1時間17分
「ドリアン・グレイの肖像」。(OBWの)本でも読んだ物だけどやはり魅かれるな。小説の方を読みたくなった。
The Picture of Dorian Gray (Adaptation): Oxford Bookworms Library (Unabridged) - Oscar Wilde, Jennifer Bassett (adaptation)

The Mystery of Allegra(OBW2)58分
イタリアの宿で夜部屋を訪れたアレグラという名の5歳の少女。翌朝尋ねるとこの家にいるアレグラという名の子供はやはり5歳ではあるけれども髪も目の色も全く違う別人だった。その後も夜部屋に現れる少女は幽霊か。彼女は死ぬ前に母親に会いたいとせがみ、宿の少女は父親に会いたがっている。
The Mystery of Allegra: Oxford Bookworms Library, Stage 2 (Unabridged) - Peter Foreman

Tales of Mystery and Imagination(OBW3)1時間44分
ポーの「アッシャー家の崩壊」「黒猫」「赤死病の仮面」「ウィリアム・ウィルソン」「おしゃべり心臓」の5編。好きですー。言葉で空気や色彩や音を生み出している。恐怖というより人の心の暗黒面を描いてる。
Tales of Mystery and Imagination (Adaptation): Oxford Bookworms Library (Unabridged) - Edgar Allan Poe, Jennifer Bassett (adaptation)

Wuthering Heights(OBW5)3時間17分
「嵐が丘」。内容知らなかったんだよね。「ガラスの仮面」他の少女漫画でキャサリンとヒースクリフの子供時代の部分に多少のなじみがある程度で。なんかキャサリンの気性が他の登場人物すべての不幸を生み出しているような気がしないでもないような。それでも迫力ある内容だな。これも小説を読んでみたくなった。
Wuthering Heights (Adaptation): Oxford Bookworms Library, Stage 5 (Unabridged) - Emily Brontë & Clare West

2011年5月1日日曜日

iPadでFF3

Final FAntasy III for iPad (SQUARE ENIX)
2000円
FINAL FANTASY III for iPad - SQUARE ENIX Co., LTD.
ファイナルファンタジー3のiPad版が出てたのね。早速ダウンロードして始める、ハマる。見やすく操作しやすい。メニュー画面で「そうび」とか「まほう」とかひらがななのがマヌケっぽい。画面で文が出る所は漢字が使われているのに。

時々だけどいきなり終了してしまうことがある。それ以外はとても満足。懐かしい、というよりFF3のことほとんど覚えてないや。最初は地下ダンジョンでその時のボスがFF2でとても苦労して倒したカメのモンスターだったので焦ったことだけは覚えてた。ジョブチェンジとか赤魔導士とか見てからああ、そうそうそんな風だった、とか。

FFはファミコン時代の2から始まって9までのファン(8だけは好きになれないけれど)、昔はソフトも高かったな。プレステでのリメイク版も出て1と他のファミコン、スーパーファミコンのももう一回やれたけど、この3だけはあの時以来。まだ序盤のとこだけど当分楽しませてくれそう。時間も取られそう。



最近聞いたオーディオブック

  • Dr. Jekyll and Mr. Hyde (Adaptation) :2時間6分 Dr. Jekyll and Mr. Hyde (Adaptation): Make Oxford Bookworms Library (Unabridged) - Robert Louis Stevenson, Jennifer Bassett (adaptation)
  • Five Little Pigs (Dramatised):1時間28分 Five Little Pigs (Dramatised) - Agatha Christie
  • The Scarlet Letter (Adaptation) :2時間16分 The Scarlet Letter (Adaptation): Oxford Bookworms Library (Unabridged) - Nathaniel Hawthorne, Jennifer Bassett (adaptation)
  • Sparkling Cyanide (Unabridged):6時間30分 Sparkling Cyanide (Unabridged) - Agatha Christie
上から「ジキル博士とハイド氏」(OBW4)、「5匹の子豚 ドラマ版」、「緋文字」(OBW4)、「忘られぬ死」

「忘られぬ死」は例によって聴いて、(翻訳を)読んで、また聴くパターン。最初に聴いた時はほとんどわからなかったんだけど、小説を読んだのが割に最近だったので所々思い出せてた。今日Audibleのサイトを見たらまたクリスティ作品の朗読版がひとつ増えてた。この調子でだんだんに増えてってくれそう、嬉しい。

Oxford Bookworms Stage4(OBW4)は3回ほど聴くとなんとか内容についていけるみたい。Stage3をもう少しうろついてみようかな。ちなみにStage1からStage6までオーディオブックの画像の表紙の色の順で見ると、

  1. オレンジ
となる。