「遺書」は普通に小説だと思って読んでいったら本当の遺書だったので驚いた。公開向けに描かれていないので余計に、外野には説明されていない事柄や心情が行間から伝わってくるような重みがある。
特に最後の一行は、何だか世の中に対する恨みか怒りかの含みがあるようで、まるで呪いの言葉のようにも思える。文学がストーリーよりも人間の心情を表現するものというなら、遺書というのは至高の文学と言えるのでは、なんて思ってしまう。不謹慎かもしれないけどね。滅多に読めるものでもないし…。
遺書といえばいつも思い出すのは、陸上の円谷幸吉さんの遺書です。心にずんとくる。読むだけで、悲しみが大きな塊になって心に残されてしまう。
遺書といえばいつも思い出すのは、陸上の円谷幸吉さんの遺書です。心にずんとくる。読むだけで、悲しみが大きな塊になって心に残されてしまう。