2009年7月7日火曜日

本:カーテン


(アガサ・クリスティー/中村能三 訳)
ハヤカワ文庫

エルキュール・ポアロ最後の事件。内容はそれにふさわしく見事な幕引きだった。そしてやっぱり悲しかったな。

場は最初の事件と同じスタイルズ荘。現在は高級下宿となっていてポアロはここに滞在している。手紙を受け久々にポアロと再会したヘイスティングスはポアロの年老いてやつれた姿に心を痛める。だがポアロは歩くこともできない状態であってなお殺人を防ごうとしているのだった。

足腰の立たないポアロや妻に先立たれて娘の心配をし通しのヘイスティングスなど全体的に元気さがなくてやや暗めのトーン。